端午の節句に粽を食べる理由

 粽(ちまき)は端午の節句の風習と共に中国から日本に伝わったものです。中国で粽が食べられるようになったのは楚の時代に遡ります。楚の国王の側近に屈原(くつげん)という人物がいました。屈原はある時、失脚してしまい江南の地に流刑されてしまいます。詩人でもあった屈原がこの時の想いを綴った叙事詩「離騒(りそう)」は中国文学史において不朽の名作と言われています。その後、屈原は流刑を悲観して汨羅(べきら)川に身を投げてしまいます。人望のあつかった屈原を供養しようと人々が屈原が投身した川に粽を投げ入れました。この日が五月五日だったのです。

 その後、毎年屈原の命日の五月五日にの供養のために祭が行なわれるようになり、やがて中国全土に広がっていったのです。これが粽を川に投げ入れて国の安泰を祈願する風習に変わっていき、端午の節句に節物として粽を作り、親戚や知人に配るという風習になりました。